紛うことなきラブストーリー


 すう、と穏やかな寝息を立てる、愛おしい恋人の髪を弄ぶ。
「君がそんなこと、思ってるなんてね……」
 デスリセットを繰り返しながらなんとか清めた彼の身体。傷痕こそあるけれど、触り心地のいい滑らかな肌だ。眠ることで元々高い彼の体温がさらに上がっていて、私の指は冷たかろうと思う。思うが、触れることをやめられない。
「ロナルドくん、」
 たぶん、これがようやくスタートラインだ。
 きっと彼のことだから、まだまだ勘違いしてることがあるんだろうなあ。ひとつひとつ紐解いて、誤解を解いていかなくてはならないだろう。まあ、そんなの苦でもなんでもないさ! だって、彼はもう私のものなのだ。私のものを磨くのは楽しい。
「ロナルドくん、好きだよ。ロナルド君」
「――……ん、ぅ……」
 ふに、とくちびるを撫でて、キスを落とし、私も眠りにつくことにした。
 
「……、お。おれ、も、すき……」

コメント

  1. 匿名 より:

    わぁぁー!リクエストされた方へのイラスト拝見いたしました!!最高にかわいくて大好きです!!!もー!すきです!かいてくださった柗村様もリクエストしてくださった方も、ありがとうございました。